最近、"勉強欲"なるものが旺盛でして、いろいろなことを勉強したいのです。
ただ、本を買うにもスクールに通うにも金がかかります。
先月デジタル一眼レフを買ってしまった筆者としては、極力出費は減らしたいところです。
そんなわけで、ネット上で無料で勉強できるサービスを探し始めました。
すると、結構あるものです。
プログラミングの勉強ならドットインストール。
英語の勉強ならLang-8。
プレゼン方法ならTED。
これらの情報をかき集めていた中で、ある言葉をよく目にしました。
"EdTech"
これは"Education"×"Technology"の略語で、要は教育をITテクノロジーの力で変えようという動きです。
アメリカをはじめ、世界中でEdTech関連のスタートアップ企業やサービスが続々と増えています。
EdTechに興味を持った筆者は、この本を読んでみました。
『世界はひとつの教室 「学び×テクノロジー」が起こすイノベーション』
この本はサルマン・カーンという、元ヘッジファンドのアナリストの方が、
「カーン・アカデミー」という無料オンライン教育プラットフォームを作り上げた経緯と思想が書かれています。
カーン・アカデミーは元々、親戚の子供に算数を教えるために教育用ビデオを撮影し、
それをYou Tubeに投稿したところから始まります。
これが思いのほか効果的で、他の子供たちもそのビデオを利用し始め、
最終的にはあのビル・ゲイツの子供まで利用するサービスに成長しました。
このサルマン・カーン氏は、本書の中で繰り返し従来の教育システムの非効率性を訴えています。
講義形式 ⇒ 受動的な勉強は好奇心を刺激しない
教科分け ⇒ 数学と物理は綿密な関係があるのに、あえて別々で学ばせる
60分授業 ⇒ 理解できていなくても、チャイムと共に授業が強制的に終了させられる
カリキュラム ⇒ 子供には理解力には差があるのに、全員同じスピードで学習を進める
そして何よりも問題なのは、これらの非効率なシステムはおかしいと誰も思っておらず、
受け入れて順応してしまっていることだと述べています。
この教育システムでは画一的な子供たちができあがり、創造性は育ちません。
現代の社会は創造性が求められる社会に変化しているのにもかかわらず。
そこでサルマン・カーン氏は「世界中の人々に無料で高度な教育を」テーマに、
IT(=オンデマンドのビデオ教材など)を駆使して、受講者が能動的に学べるサービスを展開していきます。
学習者が好奇心の赴くままに勉強し、各々のペースで進んでいくことによって、
より創造性を育む教育システムが構築されると謳っています。
大胆にも、学年分け、時間割、カリキュラム、テスト、夏休みなんか止めちまえ!と仰っております。
久々に非常に共感した本でした。
従来の教育システムがおかしいのは筆者も感じていましたし、
学生時代に受験や就職だけを意識した勉強しかしてこなかったせいで、社会人になってから苦労しています。
この本にはもっと様々なEdTechのメリットが書かれていますので、ぜひ皆さんに読んでいただきたいと思います。
ちなみにカーン・アカデミーはこんなサイトです。
https://www.khanacademy.org/
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